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広報・制作課ブログ
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2013-03-18

ミュシャ展

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広報・制作課の新田康雄です。
森アーツセンターギャラリーで3月9日から開催中の「ミュシャ展」を早速観に行って参りました。

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個人的には、アール・ヌーヴォーといえば、ルネ・ラリックエミール・ガレドームに代表される家具調度品や宝飾品が興味の中心でした。
ウィリアム・モリスやアール・デコのルイ・イカールは別として、ロートレックミュシャ等のこの時代のグラフィックアートには、なぜか、見過ごしていました。この展覧会を観るまでは...。

ところが、この展覧会を通じて、すっかりミュシャの虜になりました。
今更ながら、ミュシャがアール・ヌーヴォーの巨匠のひとりとして人気を誇っている訳が分かりました。

恥ずかしながら、ミュシャは女性アーティストだと思い込んでいました。
そして、観た後でも男性アーティストの作品とは思えないのです。
極めて主観的ですが、作風も全く異なる上村松園の女性画家特有の視点や柔らかさのようなものを同じく感じるのです。


さて、展示会では大判の作品が多い中、小型の作品も注目を浴びていました。
ポストカード、そして、ビスケットの箱や石鹸の箱、香水のセット等、いわゆるパッケージデザインも展示されており、ミュシャの幅広い仕事がうかがわれます。
女性にも人気でした。

大判の作品に圧倒されてか、見学者が素通りしていく、中判のある作品に釘付けにされました。
稀にあるのです、ある1枚の絵を観た瞬間に動けなくなる事が...。
それは、73×32センチのカラーリトグラフ、1990年制作の「四季」の4つの作品です。
ミュシャの作品について知識を持たない私が、5回も展示室を逆戻りして、30分も見続けたのです。

とりわけ、「四季・春」は、私を正面から見据えるような眼差しの美女、そして、「四季・夏」は、背中越しから物憂げに視線を投げかける美女の耽美的な印象を受けました。

会場を出ると、お待ちかねのミュージアムショップです。
以前は、「記念」として、必ず図録を購入していましたが、最近は、本当に手許に置きたいものだけを選んでいます。ましてや、グッズはまず購入しないのですが...。
そうなのです。先ほどの「四季」のポストカードとそれに合わせたフレームが販売されていたのです。
ポストカードが230×100ミリ、フレームが165×135ミリの可愛らしいサイズのものです。
ためらいなく、図録と併せて、「四季」4枚のポストカードとフレームを購入しました。
原寸のカラーリトグラフとはいきませんが...。

カラーリトグラフのポスターも販売されていました。
購入できない金額ではないので、是非、ご興味のある方はご検討されても良いのでは。
「四季」4部作が1枚のフレームに入っているものは、実に魅惑的ですね。

この「四季」シリーズは、1897年~1900年にベストセラーとなり、繰り返し制作されたそうです。

今回は、私にとって、また好きなアーティストが増えた嬉しい展示会となりました。
本美術展は、2013年5月19日まで開催されています。


広報・制作課
新田 康雄
2013年3月18日

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