広報・制作課の新田康雄です。
最近、観てきた2つの展覧会をご紹介したいと思います。
「シャルダン展 静寂の巨匠」
(2012年9月8日~2013年1月6日、三菱一号館美術館)
「18世紀のフェルメール」と称されている、フランスを代表する静物・風景画の巨匠「ジャン・シメオン・シャルダン」の個展です。回顧展自体が極めて稀な国内初の美術展との事です。
その日は、閉館が気になる遅い時間に訪れましたが、多くの美術ファンが熱心に鑑賞しており、評判の高さを感じました。
ポスターやパンフレットでイメージは掴んでいましたが、原画の持つ筆遣いや質感は、実際に足を運ばないと分かりません。
例えば、国王ルイ15世に謁見を許され献呈したといわれている「食卓の祈り」。その緻密な描写は、原画を間近で観て、初めて伝わってきます。
また、三菱一号館美術館も見どころです。同美術館は1894年(明治27)に、あの有名な英国人建築家のジョサイア・コンドルによって設計され、2010年(平成22)に忠実に復元。流石、丸の内を代表する建築物の一つですね。
「夢に、デルヴォー ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅」
(2012年9月12日~11月11日、府中市美術館)
こちらは、ベルギーのシュルレアリスム絵画を代表する画家「ポール・デルヴォー」の回顧展です。
古代神殿、電車、そして、うつろな瞳の女性たち...、夢の世界と現実が一体となった不思議な空間に、観る人々が時空を飛び越える感覚を味わえます。
国内ではおよそ10年ぶりの回顧展との事で、私も、当時観てからすっかり魅了されて、好きな画家の一人です。
シャルダン同様に、デルヴォーの作品も、原画を観なければ、恐らくその質感は伝わらないでしょう。例えば、パンフレットの表紙を飾っている「夜明け(1994年)」の素晴らしさも、その例に漏れません。
電車好きだったというデルヴォー、そして、裸婦の作品が多く、見学者はさぞかし男性が多いかと思っていたら、女性の方も多く、デルヴォーの人気の高さを感じました。
もちろん、展示会図録集も忘れずに購入。
府中市美術館は、緑豊かな府中の森公園に囲まれた現代的な美術館です。1階には、資料室もあるので、美術ファンにはとても楽しい空間ではないでしょうか。
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